今では一般的になったネット銀行だが、従来型の銀行に慣れている人にとっては、店舗や通帳がないことを不安に感じるかもしれない。店舗や通帳がないネット銀行では、どのように口座への入金行うのか。基本的な入金方法とネット銀行独自の「自動入金サービス」の活用法について紹介しよう。

目次
1.ネット銀行の入出金は振り込みやATM
2.自動入金サービスの3つの活用法
3.自動入金サービスの注意点
4.自動入金サービスがあるネット銀行
5.ネット銀行の入金サービスを有効活用

1.ネット銀行の入金や出金は振り込みやATMの利用が基本

ネット銀行,入金
(画像=PIXTA)

ネット銀行は店舗を持たないことが大きな特徴だ。入金や出金は基本的にネットバンキングなどを使った振り込みや、提携する金融機関やコンビニのATMを利用して行う。

銀行によって利用可能なATMに多少の違いはあるものの、ほとんどの銀行が大手コンビニATMと提携しているため、利便性に大きな差はない。ネットバンキングによる方法とあわせ、24時間365日、全国どこでも入出金ができる。

ネット銀行の口座に入金する方法は以下の2つだ。

・他行の口座からネット銀行口座宛に振込む
・ネット銀行の提携ATMからキャッシュカードを使って現金を口座に入金する

ネット銀行のATM入出金手数料はメガバンクに比べ割安

ATM入出金手数料を一定回数まで無料としているネット銀行もあり、手数料がかかる場合でもメガバンクなど店舗型の銀行に比べ割安だ。ネット銀行10社と三大メガバンク、ゆうちょ銀行のATM手数料を以下の表にまとめた。

銀行名 ATM利用手数料(1回あたり・税込)
入金 出金 手数料無料回数
住信SBI
ネット銀行
0円 110円 (出金)
月2〜15回
ソニー銀行 0円 110円 (出金)
月4回〜無制限
GMO
あおぞらネット
銀行
0円 110円 (出金)
月2〜15回
ジャパンネット
銀行
(3万円未満)
165円※1
(3万円以上)
0円
(3万円未満)
165円※1
(3万円以上)
0円
(3万円未満の入出金)
月1回〜無制限
楽天銀行 (3万円未満)
220円
(3万円以上)
0円
220円 (入出金)
月0〜7回
auじぶん銀行 110円※2 110円※2 (入金)
月0回〜無制限※2
(出金)
月0〜11回※2
セブン銀行 0円 (7〜19時)
0円
(19〜翌7時)
110円
なし
ローソン銀行 (7〜19時)
0円
(19〜翌7時)
110円
(7〜19時)
0円
(19〜翌7時)
110円
なし
イオン銀行 【自行ATM】
0円
【コンビニATM】
利用ATM・曜日・
時間帯により
0〜220円
月0〜5回
大和ネクスト
銀行
0円 利用ATM・
曜日・時間帯
により
0〜110円
なし
三菱UFJ銀行 【自行ATM】
(全日8:45〜21:00)0円
(その他時間帯)110円
【コンビニATM】
利用ATM・曜日・
時間帯により
0〜330円
なし
三井住友銀行 【自行ATM】
(平日8:45〜18:00)0円
(その他時間帯)110円
【コンビニATM】
利用ATM・曜日・
時間帯により
110〜220円
(入出金)
【自行ATM】
月0回〜無制限
【コンビニATM】
月0〜3回
みずほ銀行 【自行ATM】
(平日8:45〜18:00)0円
(その他時間帯)
110〜220円
【コンビニATM】
利用ATM・曜日・
時間帯により
110〜220円
(入出金)
【自行・イオン銀行】
月0回〜無制限
【イーネットATM】
月0〜3回
ゆうちょ銀行 【自行ATM】
0円
【コンビニATM】
利用ATM・曜日・時間帯により
110〜220円
なし
※各行HPより筆者作成(2020年5月時点)
※1 ゆうちょ銀行ATMのみ330円
※2 ゆうちょ銀行ATMのみ220円、無料回数は月1回まで

2.ネット銀行は自動入金サービスが便利!3つの活用法

ネット銀行の口座に入金する方法としては振り込みや提携ATMからの入金が基本だが、一部のネット銀行では、自分名義の他行口座から自動的に入金を行う「自動入金サービス」を利用する方法もある。

自動入金サービスとは、あらかじめ自分名義の他行口座と金額を設定しておくと、毎月設定した金額が他行口座から引き落とされ、自動的ネット銀行の口座に入金されるサービスのことだ。

1度設定すれば、その後の手続きは不要で毎月指定した金額が自動的に入金される。引き落としや入金にかかる手数料は無料だ。

この自動入金サービスを使いこなせば、ネット銀行をさらに有効に活用できる。

⑴給与振込口座からの預け替え

給与振込口座を会社から指定されているものの、振り込みや資金の引き出しは手数料の割安なネット銀行を利用すればお得だ。ネット銀行で住宅ローンを借りており毎月返済があるが、給与振込口座は別である場合には自動入金サービスを利用して預け替えを行うと便利だ。

毎月の引き落とし日を設定しておけば、毎回ATMに出向いてお金を引き出して再度入金したり、振り込み手続きをしたりせずに済む。

⑵ネット銀行の自動振込サービスとの併用

ネット銀行には、毎月指定した日に指定した金額の振り込みを自動で行う「自動振込サービス」を利用できる銀行もある。下記のように毎月同じ金額の振り込みをしている人には便利なサービスだ。

・家賃の支払い
・下宿している子どもへの仕送り
・別居している親への仕送り

この自動振込サービスと自動入金サービスを併用すれば、ネット銀行口座への入金から振り込みまですべて自動化できる。

⑶先取り貯蓄への活用

自動入金サービスは先取り貯蓄にも活用できる。先取り貯蓄とは、給料から先に貯蓄に回すお金を差し引き、残ったお金で家計をやりくりする方法であり、確実な貯蓄を行うために有効とされる。

先取り貯蓄を行う際には、生活用口座と貯蓄用口座を分けることが望ましく、貯蓄口座への資金移動が必要となる。ここで自動入金サービスが利用できる。

ネット銀行を貯蓄用口座と位置付け、引き落とし日は給料日になるべく近い日に、引き落とし金額は毎月の貯蓄額に設定しておけば、毎月自動的に先取り貯蓄が実行される。

先取り貯蓄を自動化するには財形貯蓄など給与天引きによる方法もある。財形貯蓄は資金の引き出しに一部制約があるが、金利優遇や一定額までの利息が非課税となる。

3.ネット銀行の自動入金サービスを利用するときの注意点

便利なネット銀行の自動入金サービスだが、利用する際には次のような点に注意が必要だ。

⑴入金までに時間がかかる

自動入金サービスは振り込みではなく口座振替を利用した仕組みであり、振込手数料がかからないというメリットがある。その反面、他行口座からの引き落としからネット銀行の口座に入金されるまでに数日程度時間がかかってしまう。

住信SBIネット銀行の場合、入金は引き落とし日の4営業日後だ。また引き落とし日に先立って自動入金サービスの申し込んでおかなければならない。住信SBIネット銀行の場合、初回引き落とし日の8営業日前の午前11時までに申し込み手続きを完了する必要がある。

自動入金サービスはこのような仕組みであるため、急な資金移動には利用できない。

⑵同一名義口座間での資金移動にしか使えない

自動入金サービスの利用は同一名義口座間での資金移動に限られ、他人名義の口座へ資金を移動する方法としての利用はできない。家賃の振り込みや、子どもあるいは親への仕送りなどには、通常通り振り込みが必要だ。

4.自動入金サービスの利用できるネット銀行は6つ

自動入金サービスはすべてのネット銀行で利用できるわけではない。執筆時点(2020年5月)でサービスを提供しているのは、次の6行だ。

銀行名 利用金額
(1件あたり)
引落日
(毎月)
引落日から
入金までの日数
利用上限
件数
住信SBI
ネット銀行
1万円以上
1,000円単位
5日または
27日
4営業日後 5件
ジャパンネット
銀行
1万円以上
1,000円単位
5日または
27日
4営業日後 5件
auじぶん銀行 1万円以上
1,000円単位
6日または
26日
4営業日後 5件
ソニー銀行 1万円以上
1,000円単位
5日または
27日
4営業日後 5件
イオン銀行 1万円以上
1,000円単位
6日または
23日
5営業日後 5件
大和ネクスト銀行 1万円以上
1,000円単位
6日または
27日
5営業日後 5件
※各行HPをもとに筆者作成(2020年5月時点)

自動入金サービスは他行口座からネット銀行口座に資金を無料で移動するサービスであり、基本的に銀行によるサービスの差はない。自動入金サービスを利用した後、資金をどのように活用できるかがポイントになってくる。自動入金サービスを利用できる上記6つのネット銀行の特徴をみていこう。

住信SBIネット銀行……他行あて振込手数料は最大月15回まで無料、目的別口座や為替手数料

に強み

住信SBIネット銀行では、「定額自動入金サービス」という名称でサービスを提供している。自動振込サービスが利用でき、他行宛の振込手数料は条件を満たせば最大月15回まで無料になる。

「目的別口座」というユニークなサービスもある。代表口座とは別に、一人の名義内で預金専用口座を5つまで作れ、それぞれに名前や目標金額を設定して達成状況を管理できる。マイホーム資金や教育資金といった目的別に口座を分けて管理したいが、複数の銀行に口座開設したくない人におすすめだ。

また日本円を外貨へ交換する際の為替コストは業界最低水準であり、米ドルでは1米ドルあたり4銭。SBI証券ともスムーズに連携できるため、外貨での資産形成を目指す人にも向いている。

ジャパンネット銀行……ジャパンネット銀行あて振込手数料が何度でも無料

ジャパンネット銀行では、「定額自動入金サービス」という名称でサービスを提供している。

本人名義のジャパンネット銀行と三井住友銀行間の振り込み、および他人名義のジャパンネット銀行口座あての振込手数料は無料だ。そのほかの銀行あての振り込みには、振込金額が3万円未満であれば1回あたり176円(税込)、3万円以上であれば275円(税込)の手数料がかかる。

auじぶん銀行……他行宛の振込手数料は最大月15回まで無料

auじぶん銀行では、「定額自動入金サービス」という名称でサービスを提供している。Auじぶん銀行と三菱UFJ銀行宛の振込には手数料がかからない。ネットバンキング「三菱UFJダイレクト」を利用すれば、三菱UFJ銀行からauじぶん銀行への振込手数料も無料だ。そのほかの銀行宛の振込手数料も、条件を満たせば最大月15回まで無料になる。

ソニー銀行……他行宛の振込手数料は最大月11回まで無料

ソニー銀行では、「おまかせ入金サービス」という名称でサービスを提供している。他行あて振込手数料は、条件を満たせば最大月11回まで無料だ。

イオン銀行…………他行宛の振込手数料は最大月5回まで無料

イオン銀行では、「自動入金サービス」という名称でサービスを提供している。イオン銀行間の振込手数料はいつでも無料、他行宛の振込手数料も条件を満たせば最大月5回まで無料になる。店舗型銀行とネット銀行が融合したような形態の銀行であり、全国のイオンモールなどにある店舗で対面サービスを受けられるのもイオン銀行の特徴だ。

大和ネクスト銀行……他行本人名義宛の振込手数料が無料

大和ネクスト銀行銀行では、「資金お取り寄せサービス」という名称でサービスを提供している。本人名義の他行宛の振込手数料、大和証券口座へ振替手数料は無料だ。他人名義の他行宛の振込手数料は月3回まで無料、4回目以降は1回あたり220円(税込)かかる。

5.ネット銀行の入金サービスを知り有効活用

従来型の銀行でも店舗網の縮小やインターネットバンキングの利用、通帳を廃止する動きなどが広がっており、個人向けのサービスではネット銀行型のサービスが主流となりつつある。自動入金や自動振込といったネット銀行特有のサービスを利用すれば、入金や振り込みといった、日々のちょっとしたストレスから解放されるかもしれない。それぞれのネット銀行にどのようなサービスがあるのか知り、利用できるサービスは有効に活用していくとよいだろう。

執筆・竹国弘城
証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®︎ HP:https://www.rapportco.com

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